応急措置義務とは?

危険物の流出や火災のおそれがある場合に求められる応急措置について、停止、通報、流出防止、避難の考え方を解説します。

応急措置は被害拡大を止める行動

応急措置とは、危険物の漏えい、飛散、流出、火災のおそれがあるときに、被害を広げないため直ちに行う措置です。設備を止める、弁を閉める、周囲を立入禁止にする、火気を止めるなど、被害拡大を防ぐ初動の行動が中心になります。事故を発見した者には、これとは別に消防署などへ直ちに通報する義務があります。

施設所有者だけでなく現場担当者も意識する

危険物施設の所有者、管理者、占有者は、危険物の流出その他の事故が発生したとき、流出や拡散の防止、流出した危険物の除去、災害発生防止のための応急措置を講じなければなりません。実務では、夜間、休日、委託作業中でも対応できるよう、連絡網、緊急停止手順、吸着材、保護具、図面の保管場所を明確にします。

安全を超えた無理な措置はしない

応急措置は重要ですが、作業者が危険な場所へ入ることを求めるものではありません。可燃性蒸気が滞留している、火災が拡大している、酸欠や有毒ガスのおそれがある場合は、退避と通報を優先し、消防隊に情報を引き継ぎます。

訓練で実行可能性を確認する

机上の手順だけでは、実際の事故時に動けないことがあります。緊急遮断弁の場所、吸着材の使用方法、排水弁の閉止、避難場所、通報文例を訓練で確認し、手順に無理があれば見直します。

応急措置の代表例

措置目的
緊急停止ポンプ、加熱、撹拌、送液を止める
遮断弁、排水口、側溝、防油堤出口を閉じる
立入制限着火源と無関係者を遠ざける
通報消防機関と社内責任者へ早期連絡する
情報提供SDS、図面、品名、数量を消防隊へ渡す